大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

エゴマの葉のキムチ(ケニップキムチ)

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そもそも『エゴマ』という植物は、日本では、なじみのないものです。
実は、『エゴマ』という植物は、江戸時代までは盛んに食べられていたのですが、江戸時代に、『エゴマ』の畑から『シソ』が出現し、『シソ』が普及していく過程で、『エゴマ』が栽培されなくなっていきました。

韓国で食事をしたことのある人ならば、『シソ』に似た野菜を食べたことがあると思いますが、それが『エゴマ』です。
エゴマ』でもキムチは作られるのですが、本場の韓国料理では欠かすことのできないキムチです。
最近では白菜のキムチが嫌いという韓国人も少なからずいるのですが、エゴマの葉のキムチは、そんななかにあって抜群の人気を誇っています。

これがあれば、ご飯がいくらでもすすむという代物で、韓国の主婦で、おかずを作るのが面倒なので、これとご飯だけで食事を済まして重い貧血を発症してしまうというひともいるくらいです。

ただ、このエゴマの葉のキムチ。
作るのに非常に手間がかかるという問題点がありまして、テパチカで買うにしても、なかなか高価です。

その理由は、1回で漬ける量が、エゴマの葉600枚。
12枚ずつ糸で括って束にして、これを50束漬けます。
塩水で2~3日漬けた後、こんどは1枚1枚薬味ペーストを塗っていくという作業。
これが異様に時間がかかります。

[主材料]
エゴマの葉 600枚

塩水
塩 300g
水 2リットル

[副材料(薬味ペースト)]
大根 800g(1/2本)
栗 10個
にんにく 1個(40g)
しょうが 1/2(15g)
せり 30g
長ネギ(白い部分) 60g
トウガラシ粉 60g
イワシ魚醬 100ml
味付けの調整に、塩と砂糖を適宜加えることがある。

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何のひねりもないオーソドックスな作り方です。
魚醬で味をつけるというところがこのキムチのポイントで、魚醬の質の良し悪しで、できあがりが大きく変わってきます。魚醬にこだわるかわりに、その他の薬味は、魚醬とニンニクとショウガとトウガラシだけというケースもよくあります。