大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

雲海

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激しい暴風雨が、まだおさまりきらないうちに仁川国際空港を離陸した旅客機は、しゃにむに高度を上げていく。

雲を抜けると、決まって、えもいえぬ美しい雲海が現れる。
魂を奪われるような芸術的な空の風景には、安定した順調な天候よりも、空中分解の危険をはらんだ悪気象条件下に、遭遇することが多い。

昔聞いた機長の話で、台風後のフライトで、ロータークラウドというあまりにも美しい雲を見たフライト後、地上で機体を点検したら、主翼の外板にシワが寄る重大事故になっていたため、始末書を書かされたという話を聞いた。
主翼の外板にシワが寄った飛行機は、そのままだと主翼が折れる可能性があるので、主翼を分解修理するまで飛ばせなくなるのだそうだ。
年配の同僚から、飛行中、美しい雲を見たら、直ちに逃げろ、逃げられなければ、極力距離をとれと言われたのだそうだ。

乗客の目には、ただの美しい風景も、パイロットからみれば、心底肝を冷やす恐ろしい光景なのかもしれない。