大韓民国観察記

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

空の風景

富士山

成田から韓国へ向かう飛行機は、横田基地の管制空域を避けるため、埼玉上空を通過し、松本空港を目指して飛行するのだが、この空域からだと進行方向左側に富士山がよく見える。 実際に見る富士山はとても大きい。そして、思わずオーッと唸ってしまうほど標高…

低い空からみた釜山

慶尚南道の東莱に日本人がやってきて開いた町に『釜山(ふざん)』と名づけたのはなぜだろうか。 それにしても、『釜山』という名前の響きに、日本らしさのかけらもない。それゆえ、韓国人が気に入り、もともとあった東莱という地名を捨て、釜山という名前を…

妙高山

新潟県の西端に、外輪山に囲まれた秀麗なちょっと変った山がある。日本人にはあまり知られていない山ではある。 しかしこの山は、国際的にはよく知られた山で、韓国を含め、東アジアから東京に飛んでくる飛行機のパイロットで知らない人はまずいない。韓国方…

死の危険を告げる雲

美しい雲を見たら逃げろ・・・と飛行経験の長いパイロットは言う。嵐の到来を告げる雲は、いつみても、幻想的なまでに美しい。もちろん、何の備えもなくこのまま飛行を続ければ、数十分後には死が待っている。 今と違って、レーダーもGPSもついていなかっ…

成層圏と対流圏の境で見た時雨

雨が降っている。飛行機の窓の外を、さーっと雨が通り過ぎていく。光と闇のはざまで、雨は雲海へと降り注ぐ。 成層圏と対流圏の境なので、空は黒く、夕方なのに、青い光があたりを包み込んでいる。雨粒だけが、夕焼けらしい赤色を反射して、周囲を赤く染めて…

成層圏の夕焼け

そもそも夕焼けは、空気がないと起こらない。太陽が傾くと、どうしても、空気中を光が長い距離進む関係で、波長の長い赤色光しか届かなくなる。 ところが、空気の薄い成層圏では、空は漆黒。夕方でも、波長の短い青色光がしっかり届くから、昼間と夕方の区別…

『地上の楽園』と呼ばれる地獄

韓国でキリスト教会に行った青年が、牧師に、「僕は死後に天国も地獄もないと思います。もし、あるというなら証拠を見せてください」と言ったんだそうである。 すると、牧師は「少なくとも、ここから30kmほど行ったところに大きな川があって、その向こうに、…

空の国境線

美しい夕焼けは、時に、パイロットから方向感覚を奪い、空間識失調を誘発してしまう。 これはソウルの松坡区上空の写真で、仁川国際空港を出発した旅客機は、ソウル飛行場(軍用空港:松坡区牡丹にある)の電波標識を目印に飛んで行く。 旅客機のA席からの…

雲海

激しい暴風雨が、まだおさまりきらないうちに仁川国際空港を離陸した旅客機は、しゃにむに高度を上げていく。 雲を抜けると、決まって、えもいえぬ美しい雲海が現れる。魂を奪われるような芸術的な空の風景には、安定した順調な天候よりも、空中分解の危険を…

雨がやんで

旅立ちの朝に限って、欠航便がワンサカ発生するような大荒れの天候になる。 釜山の金海国際空港は、予備機がほとんどないので、日本へ飛んでいったっきり帰ってこない飛行機がでると、続行の国際線、国内線が軒並欠航になる。 そんなときは、KTXで仁川国…

五月の空

韓国から日本に飛来する飛行機は、大抵、航路が競合する飛行機の少ない日本海上空を飛び、空港が近くなると、日本列島を横断し、着陸体勢に入る。 天気の良い日は、日本海の海岸あたりから徐々に高度を落とし、太平洋側に達する頃には、低空に達し、遊覧飛行…

成層圏

旅客機は、ほぼ音速に近い時速1000キロメートル(マッハ0.81)で飛ぶことができる。とはいえ、空気の濃い低空で時速1000キロメートルを出すと、空気抵抗で恐ろしく燃料を消費してしまうので、国際線の飛行機は、空気のうすい3万9千フィート(だいたい1万2…