大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

韓国の田舎にみる朝鮮王朝時代のカースト(身分差別)

韓国には、朝鮮王朝時代のカースト(身分差別)が、ほぼ完全に残っている

「奴婢」「白丁」は銀行員になることができない

韓国のソウルと辺境の田舎の生活水準を比較してみてみた場合、すさまじいものがあります。
その水準の差異はどこからくるかというと、朝鮮王朝時代より韓国に残る身分階級と決して無縁ではありません。

韓国には、植民地時代から続く日本とまったく同じ戸籍制度が2008年頃まで存在していました。
戸籍簿には、普通、家長を筆頭に家族の名前が記載されており、家長には、旧朝鮮王朝時代の身分が記入されていました。

 

戸籍簿に記載された身分

両班」は貴族階級
「中人」は庶民
「奴婢」は奴隷
「白丁」は穢多・非人
「外国人」は外国出身者

この身分を変えることは、トランスジェンダーの性別変更より難しいといわれていました。

就職の際、戸籍謄本の提出を求められることがあり、当然、旧朝鮮王朝時代の身分で合格不合格が決まりました。
「奴婢」「白丁」は銀行員になることができない・・・なんてことがあります。
これが、貧富の差が世代を超えて固定化してしまう原因にもなっています。

 

2008年に身分差別の元凶となった戸籍制度は廃止。家族登録制度が開始されたが

旧朝鮮王朝時代から続く身分差別を解消すべく、2008年、植民地時代から続いた戸籍制度に代わり、家族登録制度が開始されました。
ここには、旧朝鮮王朝時代の身分が記載されていません。

とはいっても、この家族登録制度は結構雑な制度で、行政書士に頼んで除籍謄本をとれば、第三者の誰でも、調べたい人が「奴婢」、「白丁」かどうか知ることができるようになっています。

そうなってくると、旧朝鮮王朝時代、都(ソウル)から排除され、地方に住まざるを得なかった賤民は、21世紀になっても、引き続き地方に住まざるを得ません。

 

だれもがソウルのリッチな生活に憧れるが、「奴婢」「白丁」には、死ぬほど努力しても絶対に無理な話し

ソウルの家の多くは、日本のタワーマンションの水準を上回る水準。
もちろん、ソウルにも崩れかけたような家が密集している地域もないわけではないのですが、地権者の境界線が混乱して開発が遅れているだけで、もともと出身身分が良い人が多く、開発すれば、地権者はもれなく億万長者になれます。
土地境界線が確定すれば、一気に大規模開発が始まります。

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ソウルの典型的な住宅団地
ワタクシは、照明スイッチと間違えてセキュリティーボタンを押して警備員に怒られ、駐車場では迷子になり、セキュリティーゲートでは暗証番号を忘れ、いつまでたっても部屋に入れないので大嫌いなのである

正直なところ、ソウルに住む韓国人が日本に来ると、生活水準の低さにド肝を抜かれます。なぜ、韓国よりはるかに強勢な経済大国の日本人の生活水準がここまで低いのか。

 

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ソウルの典型的な住宅団地の家の中
音声認識でほぼすべてのスイッチを操作できる。
家へ帰ったら、玄関で一通り大声で指示をすれば、家中の家電製品が一斉にスタンバイする。
下手に壁にあるスイッチを触ると、間違ってセキュリティーボタンを押してしまう危険性があるので、音声認識はとっても便利ではある。

 

「奴婢」「白丁」が辺境のブタ小屋から脱することは事実上不可能な韓国社会

しかし、ひるがえって韓国の地方の生活をみてみると、これが悲惨なほど低い。
経済一極集中が極度に進んだ韓国の一つの姿です。

韓国では、普通、田舎に行けば田舎に行くほど、どんどんみすぼらしくなっていきます。
戸籍簿に「奴婢」、「白丁」と記載のある被差別民の多く住む集落ともなると、小汚いブタ小屋の水準まで落ちます。

ちなみに、その地域に長く住めば、だれが「奴婢」で、だれが「白丁」かなんて、すぐにわかります。日常会話の中にそういう話が普通にでてくるからです。
「あいつ白丁だから頭悪くてどうせ理解できんだろう。話をするのやめとけ」そういう話がわりと普通に、何の抵抗感もなく、さらっとでてきます。

ソウル生まれソウル育ちの田舎の掟を知らない韓国人が田舎にやってきて、「奴婢」、「白丁」というだけで、村八分の扱いを受ける様子をみて、目を剥いて「なんだそりゃ」と怒りだして、打ちのめされて帰っていくのを私は何回か目撃しました。
これが、ソウルと田舎のギャップの大きさを物語っています。

 

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辺境の集落の家
ひとはブタ小屋と形容するけれども、どうひいき目にみてもブタ小屋レベル。明るい色のペンキを塗って、集落の雰囲気を改善する運動は、行政が中心となって進められている。
身分差別の本質は、ココにいる人びとの教育水準が甚だ低いことにあって、朝から晩まで四六時中、他人の悪口と不満を言い合って、他人のやることを邪魔をして、それだけで日が暮れていく毎日に満足しきっていることにある。
関わると、間違いなくひどいめにあうことも事実で、人が寄り付かなくなるのには、それなりに理由がある。

小汚いブタ小屋の水準とはいえ、人の住む所ですから、中はちゃんと壁紙が張られ、木材の隅木が入れられており、小綺麗に整備はされています。
どうして家の外観がこんな小汚くなってしまっているのかというと、「奴婢」、「白丁」の家がもともとよかったとはとても言えず、100年以上にわたる進歩発展のない度重なる改造の結果こうなりました。

 

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辺境の集落の家の中
人の住む家だから、壁紙と床紙が張ってあって、とりあえず綺麗。
床暖房(オンドル)の都合で、日本のような高床式ではなく土間造りになっていて、土砂が入ってきやすい難点がある。雑巾掛けしやすい床なのはそのため。人が住まなくなると、家の中に湿気がこもってしまい、半年もすれば壁紙は全部落ち、一年もたたずに壁に穴が開く。