大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

韓国の市内交通は昔からキャッシュレス

韓国の市内交通は昔からキャッシュレス

現在の市内交通は、過去の多くの反省のうえに成り立っている

軍事政権の時代。
日本人がソウルでバスに乗ろうとすると驚くことがいっぱいありました。

(1)バスが停留所の前に止まらない
(2)そもそもバス停の標識がない
(3)バスの経路・発車時刻が非公開
(4)バスが道を間違えて目的地に着かない
(5)事故・故障は日常茶飯事
(6)バスは性能限界のスピードで疾走する
(7)バスに乞食や物売りが勝手に乗ってきて、運転手と喧嘩になる

ソウルに住む韓国人ですら、あまりのカオスっぷりに、「無理」と乗車をあきらめるほどの惨状で、ソウルに限ったことではないのですが、これが韓国全土の地下鉄建設が促進される原因にもなりました。
さすがに、韓国も民主化の時代になって、あまたの改革が断行され、バスの事情も著しく改善しました。
韓国の改革派政権というと、反日運動とか大所高所からの判断が必要な施策が非常に下手で、国際的にはすごく評判が悪いのですが、バス事情の改革とか、地下鉄事情の改革とか、生活に直結した細々としたところの仕事はきちんとやる傾向があり、改革派政権が続くと、韓国国内の交通事情が改善する傾向があります。

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白黒の写真はソウル駅行きバス。走行中でございます。これで事故を起こさない方がどうかしている。車掌も命懸け。女性だからって容赦はない。北朝鮮よりひどかったという形容詞は、嘘ではない。カラー写真の現在のソウル市内バスがいかに著しく改善されているかがわかる。ただし、白黒の写真の様子は平成元年頃の日常風景だったというのだから、韓国の進歩発展の激しさに驚くと同時に、その間日本がなんにも進歩発展がなかったということにも驚く。

 

特にソウルの市内バスはかなり昔からキャッシュレス

ところで、ソウルで市内バスに乗るには、現金では乗れませんでした。
アメリカ同様、停留所の横にある売店で、トークンを買って乗るようになっていました。

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ソウル市内バス用トークン(廃止)

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釜山軽電鉄用トークン(プラスチック製:現行)

ソウルの市内バス用トークンは、まとめて買うと、割引になったりもしました。
トークン1枚で1回バスに乗車できます。
トークンにいろいろな色があるのは、大人用、学生用、子供用などを色分けしていたため。

ソウルのバス事情の改善に伴い、現金でバスに乗れるようになりましたが、トークンの発売は続行され、韓国で交通カードが発売されるまで使われていました。

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交通カード。トークンからすんなり移行した感じで、現在もソウルの市内バスに現金で乗る人はごく少数

 

今も主要バス停にある売店

これは新聞やジュースを売るため作られた店ではなく、昔のトークン販売所だったわけです。
昔のトークン販売所の名残りで、交通カードも売っています。

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この店は通常「クモンカゲ」(『よろずや』という意味)と呼ばれている。ここには市外バス(直行バス)のバス停(途中乗降用バス停)があり、市外バスは切符を持っていないと乗れないので、この売店で市外バスの切符も売っている。というか、市外バスの切符販売がこのクモンカゲの主要業務。基本的に市外バスはバスターミナル発着なのだが、旧盤甫、新盤甫、高速バスターミナル(ここの場合はターミナルと契約関係のないバス会社が路上停車する特殊なケース)、三成、蚕室のように、繁華街近傍の路上に市外バスに乗降できる停留所がある場合がある。