大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

ムカデが跋扈する大韓民国

こやつらが、数多の毒虫を、ブルドーザーのごとく殲滅し、朝鮮半島を人間の住める場所にしている益虫である。そうはいっても・・・である。田舎に行くと、日本ほどゴキブリがいないのは、ゴキブリがこやつらの主食だから。ムカデといえども1匹では無力かもしれないが、韓国のムカデは数が多い。韓国には、なぜか日本ほどスズメバチがいないのも、こやつらのせいといわれる。越冬した女王蜂が営巣しはじめる5月は、韓国では大量のムカデが出現する季節なので、天下のスズメバチといえど、営巣中、しかも、身動きのとれない夜中に、働きバチのいない丸腰の女王蜂が大量のムカデに襲われる。これでは、ひとたまりもないのである。

 

韓国はムカデが多く、文化や生活習慣に影響を与えている

韓国の自然が厳しいのは、なにも冬の寒さばかりではない

朝鮮半島は、さすが大陸であるだけあって、春から秋にかけての生物相も厳しい。
雑草は、軒並み毒草であるのはもちろん、ゴム手袋を引き裂くような鋭い刺が軒並みありますし、虫は大抵、毒虫という具合。

だから、農作業みたいなことをやるのは、よほど落ちぶれた人間のやることという職業差別は未だにあります。
よほど落ちぶれたのでもなければ、だれがやるかといういうのが正直なところだからです。

結論から言うと、韓国で農作業やるには、よほど技術力がないと、大怪我します。
「自然礼賛」の心だけではやっていけません。
草の毒、虫の毒にやられ、体中、傷だらけ、咬傷痕だらけになった挙句、アナフィラキシー・ショックで寝込むのがオチです。

 

ネスミですら、ムカデに咬まれたらひとたまりもない。ムカデの毒は神経毒で、咬まれた時の痛みは、この神経毒によるものである。ネズミくらいならば、倒してしまうほどの毒性がある。毒ヅメは鋭いので、咬傷そのものの痛みはほとんどない。朝鮮で過去にペストが大発生しても自然に短期間で沈静化してしまった歴史があるのは、ペストを媒介するネスミですら容赦しないこやつらが大量に暴れ回る自然環境と無縁ではない。

 

そういう朝鮮半島を人が住める土地に保つ益虫であるムカデ

そういう朝鮮半島が毒虫だらけにならないのは、ひとえに、その天敵であるムカデが非常に多いためであります。

韓国には日本なら大型になるアシダカグモもいますが、大きな個体をみることは稀で、ごく小さいものが徘徊しているのをみるだけです。

ムカデは、野山の毒虫を見境いなく襲って食べる非常に有用な益虫なのですが、凶暴で攻撃性が高いうえ、見た目のグロテスクさは超一級。
さらに、スズメバチ並の毒をもっており、人間を攻撃してくるので、油断なりません。

ムカデの毒は46℃以上で変性失活し、殺虫剤かけて叩いたぐらいではびくともしないムカデも、60℃以上のお湯をかけると即死するという、やたら温度に弱い生き物です。咬傷被害を受けても、すぐに咬まれた場所の毒を絞りだし、50℃くらいの熱いお湯をかければ、腫れ上がりません。
とはいえ、いつどこでもそういう処置ができるとは限らないのが非常に厄介です。

トビズムカデ。ダイダイ色(鳶色)の頭のムカデという意味の名前。この名前がつくぐらいなので、頭と尾とどちらに気をつけるべきか、過去に議論があった。禍々しい尾部とは対照的に、頭部は光沢のあるオレンジ色のボタンのような端正な形をしている。毒ヅメはダイダイ色の頭のすぐ後ろにある第1節にあって、尾部にはない。尾部には曳航脚という毒針に擬態した最も立派な脚がある。歩行速度は早く、捕まえるのが難しい。

 

韓国にいるムカデは、大型のトビズムカデが多い

韓国にいるムカデは、日本にいるムカデとあまり違いはありません。

大型のトビズムカデが最も多く、これより小型のアカズムカデ、アオズムカデもおります。
体長が普通20cm程度あり、オオムカデ目、オオムカデ科、オオムカデ属の生き物というだけあって、デカい。

生まれたてのムカデは小さいのですが、ムカデは年をとるごとに大きくなります。
寿命は5〜7年あるそうですから、5年もの、7年ものとなったら、相当デカいです。
小さいムカデは、カエルや鳥に捕食されることがありますが、小さいムカデは、大きいムカデと一緒に行動する習性があります。

大きくなったムカデは、食物連鎖の頂点に君臨してしまうので、人間が駆除しない限り、これを駆逐する生き物はいません。
食物連鎖の頂点の生物が大発生してしまうと、これを抑えるものがないという甚だ厄介な事態になります。

 

アオズムカデ。青色の頭のムカデという意味の名前。トビズムカデより小さい。頭部の構造がわかる写真。毒ヅメは、頭部ではなく、第1節から出ている。形態は大顎そのものだが、分類上脚に分類される。

 

ムカデが出たら、それは、それは、大騒ぎさ

夜中、寝ていたら、足をチクっと噛む痛さに飛び起きて、布団をめくると、体長20cmもある多足動物が、布団の中で、頭をもたげて威嚇しているのを見たら、
「ギャー!!!」
と絶叫せざるをえません。

寝ていたら、首元がワサワサするので、飛び起きて、電気をつけたら、ボトッと落ちた虫がムカデだったということもありましたが、
「ギャー!!!」
どころではなく、あまりの恐怖に、気分が悪くなって、吐きました。

どれだけ徹底的に防御していても、田舎に住んでいるなら、だいたい1ヶ月に10匹程度出没するので、ムカデが嫌いな人は、夜寝られなくなります。

ちなみに、韓国のホテルや旅館で、ムカデが出たとなったら、これはたいへんな事態です。
田舎ならばなおさら、旅館の主人は、平身低頭、客に謝罪する羽目になります。
韓国においては、伝統的に、旅館は、一般住宅より安全な宿泊環境を提供してお金を貰っていることになっているので、ムカデが出たとなったら一発アウトなのです。

それゆえ、ホテルや旅館での防虫対策はイロハのイ。
韓国の旅館で、トコジラミの被害をあまり聞かないのは、ムカデ対策のために、強力な業務用殺虫剤をガンガン使用しているせいでもあります。

 

アカズムカデ。赤色の頭のムカデという意味の名前だが、トビズムカデと見分けがつきにくい。しかし、別種なのだという。これも頭部の構造がわかる写真。毒ヅメは、頭部ではなく、第1節から出ている。形態は大顎そのものだが、分類上脚に分類される。目は一見複眼のようだが、片側4個の単眼の集まりで、合計8個ある。これは、明暗を感じ取るだけの器官で、人間のような画像を把握可能な目ではない。つまり、目は見えていない。触覚のセンサーを頼りに歩き回っているだけの割と単純な構造の生き物でもある。ムカデは、高い運動能力を持ちながら、少なくとも64ビットの情報処理回路があれば、神経構造を模擬できる生物であるため、ロボット工学への応用を目的に、研究する人の多い生物である。

 

韓国がムカデだらけというわけではないという意見に対する反論

これほど韓国でムカデが大量に出没する理由の一つに、韓国の冬の厳しさが挙げられます。

日本の場合、比較的温暖なので、冬の間もムカデはある程度活動していますが、冬の間、-20℃以下になる韓国では、気温の下がる11月になると、完全に休眠します。
そして、5月になると一斉に覚醒し、繁殖をはじめます。
つまり、日本のムカデは、個体によって、活動パターンにある程度ばらつきがありますが、韓国では活動が一斉になってしまうわけです。
つまり、ムカデが暴れ回るのも一斉となる傾向があります。

ムカデは基本的に、森林がないと繁殖できず、人間の住む住宅には巣を作らない性質の虫ですが、暗くジメジメした狭隘な空間が大好きなので、住宅に紛れ込んでしまうことがよく起こります。

一戸建て住宅は、構造上、ムカデの出没を防ぎようがありません。
高層住宅、高層ビルには、ムカデはほとんど出没しません。

 

韓服の場合、洋服と違って服が体に密着していないので、ムカデが毒ヅメで咬んでも、皮膚に毒ヅメが届かない。首からムカデが入るという最悪な状況でも、上着チョゴリ)の裾から自然にボトっと落ちるか、筒袖なので、立ち上がれば袖から自然にボトっと落ちる。男性は腰から下が別体のズボン、女性は胸から下が別体のスカートになっているので、首筋や腕を咬まれることはあっても、他は咬まれない。日本の着物はワンピースなので、洋服同様、ムカデが首筋から入ったら、エライことになる。

 

韓国人はムカデと共生してきた歴史があるので平気だという意見に対する反論

韓国人は昔から大量のムカデと共生してきたので、ムカデが平気かというと、そんなことは全然なくて、ムカデは大嫌いです。

どのぐらい嫌いかというと、感情表現が豊かな民族であるがゆえに、ムカデが出たら、発狂します。

ムカデがウジャウジャいる朝鮮半島に住む以上、ムカデの出没を防ぎようがない一戸建て住宅は、本当に人気がありません。
ムカデが極端に少ない都市部(要するにソウルということさ)、それも、ムカデをまったく寄せ付けない高層アパートの高層階に住もうとするのは、当然の成り行きです。

 

ムカデは、韓国の文化や礼儀作法にも影響を与えている

韓国では、布団は、押入れではなく、布団用箪笥にしまう文化があります。

私自身、韓国で、ムカデと七転八倒の戦いを繰り広げた経験からいって、間違いなくムカデ対策だと思われます。
布団は、押入れにしまうと、間違いなくムカデに潜まれてしまいますが、密閉可能な箪笥なら、安全だからです。

また、韓国特有のマナーとして、壁にもたれかかって座ってはいけないという礼儀作法があります。

これは、韓国の田舎に行ったら、たとえ日本人でも、ぜひとも実践したほうがよいものです。
というのも、ムカデは汗ばんだ人の衣服の中も大好き。
壁を伝って、襟元から服の中に入られることがあります。

ムカデは歩行速度がかなり早く、襟元から服の中に入られるのは一瞬です。
ムカデは1回咬んで終わりではなく、何回も咬むので、服の中に入られたら、大惨事です。

韓国の民族衣装は、ムカデが襟元から服の中に入っても、下着で咬傷を防御できるようになっていますし、立ち上がれば自然に服の外にボトっと落ちるような構造になっています。

また、韓国特有の古くからあるマナーとして、家の中では靴下を脱いではいけないというものがあります。
昔は、家の中で靴下を脱ぐと、年長者から、「無礼者」とものずごく怒られました。
最近は、家の中では裸足でいる韓国人も増えましたが、ムカデのいる辺境の田舎の家でこれをやると、非常に危ない。
最も咬傷被害の多いのが足指で、これを守るには、靴下を履いて寝るぐらいの用心は欠かせません。
韓国伝統のポソン(韓国式靴下)は、日本の足袋のように厚手の生地で作られていますから、ムカデの毒ヅメが届きません。

 

布団用箪笥。ムカデとは無縁のソウルの高層住宅に住む韓国人でも、普通に持っている。韓国人の多くは、布団や寝具を箪笥にしまうのは、単に、礼儀・マナーの類だと思っている。布団用箪笥は、ムカデの危険がさほどなく、強い地震が頻発する日本では、倒れたときの危険性を考えると、危なすぎて使えない家具でもある。

 

伝統布団(チョンドン・イブル)。庶民がこれを使っていたのは全斗煥大統領時代前後の、ごく短期間であったため、現在こんな布団を使う人は少ない。

 

こちらが、標準的な韓国人の寝室。日本以上に、ものすごく西洋化が進んでいる。未だに布団を使っている日本人の方がはるかに保守的。こういう生活をしているソウルの韓国人が田舎へ来たら、ムカデの襲来に発狂するというのは、いつものこと。

 

ムカデは、韓方薬の原料として利用される。その薬とは、ムカデの毒消し

このように、甚だ厄介なムカデですが、ムカデは韓方薬の原料として捕獲されます。
何に使うかというと、ムカデの毒消し(咬傷のアレルギー反応を抑える薬)。

生きたムカデを傷つけないように、火バサミなどで瓶にいれ、そこに胡麻油を注いだ後、密封し、ムカデが溶けきるまで数年熟成させたものを、ムカデ油として使うのだそうです。

そのムカデ油を、ムカデに咬まれた時に使うというわけ。
こうなると、救いようがありませんな。

ムカデ咬傷被害を受けた時の解毒剤-ムカデ油。咬まれたところに塗って使う。外用薬。これは、ムカデが溶けていないので、まだまだ熟成不足