大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

朴 槿恵氏によって発展した釜山の新しい繁華街 沙上

釜山第二の繁華街といえば、釜山市の推す西面・・・ではなく沙上

ごく最近発展したこの町には、政治の臭いもプンプン

韓国に行き慣れた人なら、釜山の沙上といえば、工業団地をイメージすると思います。
金海国際空港洛東江を挟んで対岸にある沙上は、古くから釜山の工業団地として発展してきました。

やや状況が変わったのが朴 槿恵氏が大統領になった頃のこと。
朴 槿恵氏は、金海国際空港周辺のやや荒んだ雰囲気のあるこの地域一帯の農地や工業用地を所有していました。
砂の上っていう地名であるだけあって、大雨が降れば水浸しになるような土地だったので、当然地価は安い。

 

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Eマート沙上店
韓国人にとって日本のイオンのようなお馴染みのスーパー。沙上はどちらかというと、こういう新しい形態の店が多い

 

大統領になった朴 槿恵氏は国政よりも沙上開発に伴う金儲けに余念がなかった

朴 槿恵氏は、大統領になると、せっせと自分の金儲けに余念がなく、ここに広大な駐車場を持つショッピングセンターがいくつも建設され、金海軽電鉄(新交通システム)が整備されました。

そして、その軽電鉄の釜山側のターミナル駅が沙上の工業団地のド真ん中に建設されました。

もともとそこにはバス会社の天一旅客が経営する韓国南部の田舎とを結ぶオンボロ市外バスターミナルがあったのですが、さらに、地下鉄2号線の駅がバスターミナル横にあったこともあり、その便利さから、旅客が集中するようになりました。

 

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釜山西部バスターミナル(沙上ターミナル)
後ろのビルは、全部安旅館。安旅館といっても、夕方韓国南部の田舎から到着する旅客が翌日釜山で用事を済ます拠点として使う旅館なので、大きなビルの場合が多い。韓国人の利用しか想定されていないので、韓国語以外通じないが、基本予約なしウォークインOKで、何泊するのか、オンドルとベッドでどちらがいいのか、料金はいくらになるのかといったやりとりができれば、外国人でもなんのわだかまりもなく泊めてくれるので、難易度は低い

 

沙上と釜山中心部との連絡はタクシーが主力

今も昔も、釜山中心部から沙上へ行くにはタクシーに乗っていくのが定番です。
市外バスを降りるとタクシー乗り場があるのはその頃からの名残です。

沙上でタクシーを使う人は多く、タクシー乗り場には次々とタクシーが発着します。
釜山中心部は近いのですが、山の反対側なので、勾配に弱い地下鉄などは大回りしていきます。
タクシーはダイレクトに山越えしていくので、30分ぐらい目的地に早く着きます。

 

天一旅客の沙上ターミナルが人気なのは、釜山総合バスターミナルが不便という事情もある

釜山には国がつくった釜山総合バスターミナルがありますが、中心地から離れすぎていること、周囲が山であること、ターミナルに売店がほとんどないことなどから、沙上ターミナル(西部旅客ターミナル)に拠点を移すバス会社が続出し、現在では、沙上が釜山のバスターミナルとして機能しています。

日本人にとっても、ここは、とっても便利な街です。
安旅館が集中する場所だけあって、予約なしで泊まれる旅館が多く、宿泊場所に困ることはありません。
食べ物屋もたくさんあるため、たいへん便利です。

また、もともと旅行者目当ての店が多いので、旅行者にはとってもフレンドリー。

ただし、沙上の外周部は、まだまだ現役の工業団地なので、街が汚いという問題点はあります。

 

 

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西部バスターミナルの1階
昔は2階で切符を買って、1階でバスに乗ったが、2階が食堂になったため、切符売り場が1階に移ってきた。
そして、この1階も、普段は隣接するアウトレットのバーゲンセールの会場になるという民営ならではの無駄のない経営。
韓国の中でもこんな賑わいのあるバスターミナルは珍しい。
ただし、電気容量を無視した配線が原因の停電事故はたまにある。
停電事故が起こると、2階の食堂の調理機器がストップするので、スタッフがパニックになる。
なお、バスターミナル事務所は、別電源を確保しているので、バスターミナルが停電中でも、バス発着や発券業務を継続できる。