大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

田舎の必需品・・・セコムとタラッパン(隠し部屋)

泥棒天国の田舎で生活するには、セコムとタラッパン(多楽房)は必須の装備

個人財産所有の保証という資本主義の基礎の基礎が、韓国の田舎では理解されていないのが原因

戸締まりをしても、近隣の住民が鍵を壊して勝手に家に入ってきて、金品を勝手に持っていってしまう韓国の田舎の場合、ものが紛失するのはごく当たり前のことであります。
近隣の住民がその盗品をどうするのかというと、ぽんぽん質屋とか道具屋とかに持っていって売り払ってしまいます。

他人の財産を財産として扱う、質屋とか道具屋とかに持っていくのはよいほうで、他人の財産をゴミとして売る、廃棄物処理業者に金属屑とかとして売るという乱暴なケースも目立ちます。
田舎の廃棄物処理業者もそのへんを心得ていて、引き受けた廃棄物をきちんと分別して再利用する泥棒ビジネスが成立しています。
つまり、日本でよくある窃盗のように盗品を自分で溜め込んでいるわけではないので、際限がありません。

日本なら、いえ、韓国でも、これが、ソウル、釜山、大田、光州など、都市であれば、紛れもない窃盗事件であって、警察が即刻出動するわけですが、田舎の警察官はこのぐらいの事では動じません。
家に物を放置しておくのが悪いと、逆に怒られてしまうのがオチ。

韓国の田舎は、朝鮮王朝時代からの悪しき伝統で、お互い、盗み、盗まれの関係で成り立っていて、誰か1人を窃盗で逮捕するなら、集落全員を逮捕しなければならなくなるだけ。
『個人財産の保証』という資本主義の大原則を大部分の人が理解していないのですから、泥棒という犯罪の概念を大部分の人が理解していないというのが韓国の田舎です。
それゆえ、律儀に、盗まないなんてことをやっていると、盗られっぱなしになるだけ。

政府が建設したマウル会館とて例外ではなく、食器、トイレットペーパー、スリッパなどというものは当然のことながら、ドアノブ、水道の蛇口、便座、トイレの鏡、壁にはってある花崗岩のタイルまで持っていかれます。

マウル会館を管理する区長にひとたび任命されたら、犯人(いつものことなのでわかっている)の家に怒鳴り込んで、盗品を取り返すのが日課という、どこまでがまともなのか、わからなくなってきます。

 

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韓国の田舎の必需品 セコム
セコムはどんな田舎でもすぐに駆け付けてくれる。

 

田舎の住居に必須の装備『セコム』と『タラッパン(隠し部屋)』

ところで、そんな田舎の住居に必須の装備に、セコムがあります。
田舎の家にはセコムシールがまるで悪霊退散の御札のようにたくさん貼ってあります。
他人が無断で立ち入ると警備員が駆けつけるしくみ。

とはいえ、大抵泥棒は隣家の住人なので、セコム警備員が駆けつけるまでのあいだにお仕事を完璧に終えてしまう問題点があります。

 

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こういうパターンの家も、田舎では多いのですが、決してセコムの事務所というわけではない。セコムで警備しているから入ってくるなという意味になる。
田舎では玄関先にこのぐらい大きく書かないと、侵入してもOKの家と泥棒は解釈してしまう。

そこでタラッパン(多楽房)。
これは屋根裏の隠し部屋のことで、田舎の住居には必ず設置されています。

土地の権利書、預金通帳、実印等々にはじまり、草刈機、剪定バサミ、混合ガソリン用オイル、チェーンソーなど、おおよそ盗られて困る可能性のあるものはここに入れておくのが田舎の掟。

オイルなんか入れて大丈夫?ってなもんですが、人が入れないくらいの換気用の小窓が常時開いており、四方が煉瓦造りだったりして、可燃物を入れても大丈夫な構造にしてあります。

 

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このタラッパンは、居室天井裏設置タイプ。梯子がついているのはめずらしい。通常は、梯子はつけない。さらに、タラッパンに入れるような梯子は家に置かないのが普通。テーブルに椅子を乗せて、成人男性が、かろうじてよじのぼることができるようにしてあるのが普通。
韓国の家は、浴室が大抵ブロックかレンガ造りなので、その上にブロックかレンガ造りのタラッパンを設置する家も多い。

多楽房は、そう簡単に出入りできない構造になっていて、出入りに、数十分はかかる構造になっているという点も重要なポイント。
これなら、セコムが泥棒を現行犯逮捕してくれる時間を稼ぐことができます。