ソウルでは非常にめずらしいキムチであるため、『変わりキムチ』に分類されます。
しかし、釜山では普通に食べられているというか、主食なので、『変わりキムチ』と言われると、釜山人は「えっ?」って気がします。
一応分類したのはソウルの人ということで、釜山(というか慶尚南道)に対する偏見のバイアスがかかっているのはいうまでもありません。
とりあえずソウル、京畿道、江原道、忠清道、全羅道では、「これが人間の食べ物か!」という人が圧倒的というキムチです。
ニラ特有の青臭い臭いを嗅いだだけで吐き気を催すという話もあります。
ニラ特有の青臭い臭いと魚醬の生臭さ、とはいえ、マグロやカツオを普段から常食している日本人には意外と普通なんですよね~~。
大部分の韓国人は、マグロやカツオは、生臭い血の味がするということで基本的に駄目なんです。
比較的、日本人の嗜好と合致していて、日本人が食べたら、普通においしいキムチにすぎません。
これがなかなかオツで。
夏の暑さで弱った胃に喝が入り、ご飯が一気に進みます。
イワシの魚醬がなくても、ニョックマムやしょっつるで代用できます。
気温が高くてキムチを作りにくい夏などに、主材料と副材料を和えて一晩寝かせるだけで作れるキムチなので、食欲の落ちた夏には重宝します。
釜山出身者が多い関係で、ソウルのデパ地下でも売っているには売っているのですが、外国人がお土産で買おうとすると、
「これはすごく癖が強いのでやめたほうがよいです」
と親切にも止めてくれます。いらんお世話だよ。
[主材料]
にら 1kg
[副材料]
イワシの魚醬 100cc
にんにく 1個
しょうが 1/2個
トウガラシ粉 90g
砂糖 大さじ1
塩 適宜
材料を全部混ぜて冷蔵庫で1晩寝かせて完成。超お手軽。
韓国の料理本では青臭くならないように魚醬を先に入れてあまり混ぜるなとか、作ったらすぐに食べろとか、さんざんなことが書いてあるが、日本人の味覚からしたら、3日ぐらい経ってニラの味が熟成した頃が一番おいしいように思う