補身湯
補身湯は、日常食というよりか、救荒食の意味合いが強い。
調理も、おいしさを追求するよりかは、徹底して獣臭を除いて癖をなくすことに重点が置かれている感がある。
通の認める補身湯を食べた経験があるが、犬肉は鶏の胸肉を手で裂いたような食感であり、非常にあっさりした日本の土手鍋風の味付けであった。犬肉と言われなければ、上質な鳥肉の土手鍋料理だと思うほどであった。
トウガラシも必要ないそうである。
それと補身湯に焼酎は必須の組み合わせなんだとか。
ちゃんとエゴマの葉を臭み消しに使い、下ゆでした肉を手で裂いてから鍋に投入しなければいけないそうである。
補身湯は、かかったら致死率100%という栄養失調を回避するための救荒食
日本で禁止されたのは、養犬場が狂犬病の温床となりやすいため(実は昔、日本人も食べていた)
日本にも、実はもぐりで犬肉料理料理を食べさせる店があります。
それは、終戦前後の食糧難で、犬を食べて栄養失調を回避した記憶がある人がいて、また食べたくなる人がいるためです。
日本で犬から食肉を作ることが法律で禁止されている理由は、養犬場が狂犬病の温床となりやすいため。
狂犬病は、哺乳類共通の世界最悪のウイルス病で、致死率はエボラ出血熱より高い99.999...%という超危険な病気。
(厳密に言うと、歴史上、1人だけ、死ななかった人がいる)
狂犬病の感染経路がまだ完全に把握されていない状況にあるにもかかわらず、最大の感染源となる犬を食べるなど正気の沙汰ではないというのが基本的考えです。
では、なぜ、犬肉食の文化があるのか?
中国に、「狡兎死して走狗烹らる」(うさぎが死んでいなくなれば、猟犬はさっさと煮て食われる)とのことわざがあります。
おいしいし、栄養失調予防の薬としては抜群の効果があるからなのです。
栄養失調が狂犬病より危険なものだから
栄養失調の恐ろしいところは、かかると、まず100%死ぬというところです。
体が過放電したスマホのバッテリーのような状態になって、充電を受け付けなくなるようなものです。
一度栄養失調にかかってしまうと、食物を消化する体力が失われてしまっているので、何か食べると逆に死を早めてしまいます。
栄養失調の致死率は、狂犬病の致死率はほぼ一緒。
餓死者が毎日ひっきりなしに発生するような状況では、狂犬病の危険よりも栄養失調の危険のほうがはるかに大きいことになります。・・・となったら、犬は食べたほうがよいという判断が成り立ちます。
犬肉食の文化がある民族は、餓死には強いのは確か
韓国も、李承晩大統領の時代は、毎日大量に餓死者をだすような状況であったため、当然のことながら、犬が食われました。
現在無事に生存している年配の韓国人は、恐らく、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、食べた経験があるといっていいでしょう。
特に、夏の三伏(初伏・中伏・末伏)期間に補身湯を食べろと言われたのは、栄養失調がその時期発生しやすいためでした。
犬肉で多くの命が救われたということは紛れもない事実です。
現在、飢餓線上にある北朝鮮の市民がしぶとく餓死しないという背景には、犬肉食の文化があるせいだともいわれています。
犬肉食は、あくまで薬喰いなので、年に1回程度にすべし
犬肉は、味噌とエゴマと山椒などを臭み消しにして、水煮して食します(補身湯)。
脂肪を無駄なく吸収するために、焼酎も一緒に飲むのがひとつの作法になっています。
あくまで薬喰いなので、年に1回程度にすべしといわれています。
犬肉食のリスクについて、わかったうえで、やっていたことがこのことからもよくわかります。
ただし、犬肉料理の特徴は脂肪のうまさにあり、一度味を覚えると、癖になるという問題点があります。
食べ物が豊かになっても、やめられなくなるんですね。
現在も韓国で年間200万頭の犬肉を消費されているということのようですが、飽食の時代ともなれば、犬肉の過剰な脂肪が健康を損う原因になるともいわれ、やめたほうが身のためです。
絶対に、韓国で補身湯の『ポ』の字も言ってはいけません。
これを食べたと言ったら、間違いなく野蛮人扱いされ、交際中なら破局し、夫婦なら離婚の危機が勃発します。