大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

寒さには滅法強いKTX

多分、北海道新幹線より厳しい寒さの中運行されている

失敗作とかいろいろ批判が多いKTX高速鉄道)ですが、氷点下25℃の寒空の下、300km/hで爆走するというのは、なかなか過酷な話ではあります。
北海道新幹線より低い気温のなかを運行しているのですからね。

 

f:id:sirius-B:20191123153324j:plain

写真は大田駅に停車中のKTX-1。走行中のKTX-1より撮影。大田駅では、高速線を引き続き走行するKTXと、在来線に転線するKTXがあるので、停車中のKTXを走行中のKTXから撮影することは可能。

 

外は氷点下25℃でも、室内はポカポカ

客車の中は、至って普通。
日本の在来線特急と設備は変わりません。

客車は天国、機関車は地獄という話が乗務員の中でないわけではないのですが、客車にいる限り、モーターがないので非常に静かですし、乗り心地はよいですし、外は氷点下25℃でも室内はプラス25℃ぐらいに暖房してあり、冬も暖か。

特に冬は、暖房能力に限界のある高速バスより、KTXが確実に快適なんですから。

そこは、極寒のフランス生まれの列車だけのことはあります。

 

f:id:sirius-B:20191123153411j:plain

f:id:sirius-B:20191123153434j:plain

写真は、フランス アルストーム社との改修禁止契約が切れる前のKTX-1内装。

 

写真は、フランス アルストーム社との改修禁止契約が切れた後のKTX-1内装。
横引きカーテンを撤去し、軽量の遮光幕を取り付け、窓枠にコンセントを設置している。そもそもは、コンセント設置が目的の改造であったが、電線とコンセントを設置すると、客車の重量増加が大きくなりすぎ、300km/h運転ができなくなるので、重量が大きかった横引きカーテンを撤去し、コンセント配線の重量を相殺している。
KTX-1は、18両の客車の全重量が2両しかない機関車にかかってくるので、コンセントを設置するだけでも一苦労なのである。
本当は、クレームの多かった座席も大規模に改造する予定であったが、特室の一般室化工事で、客車重量の調整があまりにもたいへんだったのでやめたそうである。

 

多目的室、車掌室がないKTXでは、回送中の乗務員と相席することもある

たまにDHの車掌(飛行機風に客室乗務員と言っています。ほぼ100%女性)が隣に座ってくることがあります。
日本の新幹線のように多目的室とか車掌室があればいいんですが、それがないためです。
それと、新幹線のような洗面所もない。
というわけで、座席に座るやいなやヒール脱いで、弁当食べて、お茶を飲んで、メイク修正して・・・やることなくなればケーターイでネットサーフィン。

 

Korail伝統の汽車弁は販売しているが、基本的に予約しないと買えない

ところで、最近、弁当は乗車前に予約しないとダメなんだそうです。

車販はあるにはあるんですが、大人気で、販売員が1両も進まないうちにワゴンが空になるほど。
日本の新幹線のように車販専用の荷物室があればいいんですが、それがないため停車駅で補充するのが精一杯。
ところが、KTXは加速・減速が苦手なので、停車駅そのものが非常に少ない直行列車が多い。
そこで、車販はいつも売り切れ状態。
なお、乗車前に弁当を予約しておくと、発車後、客室乗務員が弁当をもってきてくれます。

 

冬ともなれば、連日氷点下15℃。韓国北端のソウルだと、氷点下20℃もめずらしくない。ソウルは春になるまで、気温が0℃になることはまずない。どんなに美形の韓国人女子でも、冬ともなれば、例外なく、ババシャツとモモヒキを着ている。生脚なんかだと、確実に凍傷になる。団地ともなれば、地域暖房センターから白い煙が空高く上がる。

 

ソウルから釜山まで走ると、平均10分程度遅延する。でも、車内が快適なので、文句を言う人は皆無。特に冬は。

ソウルから釜山まで走ると、平均10分程度遅延が起きますが、そんなことに文句を言う人は皆無。
特に冬は、暖房能力に限界のある高速バスより、KTXが確実に快適なんですから。

25℃のポカポカの車内から、氷点下25℃のホームに出るのが恐ろしいこと恐ろしいこと。

気温差約50℃。
出た瞬間、耳と鼻がツーンと痛くなります。
10分も歩けば、手指や膝関節が痛くなりだし、駅の外でタクシーに乗るために行列に並ぶつらさといったら・・・。