富栄済州リゾートは珍スポット!?
オーナーの超独善的思考により、自己満足感満載な珍スポットが建設されることがあります。
土浦あたりの巨大な観音像とか、大抵、仏像とか観音像が多いのですが、意味不明なお城であったり、ゲームセンターであったり、自称観光名所であったりします。
大阪のテレビ番組では、そのような場所を『パラダイス』と定義しているようです。
韓国国内をみまわすと、『パラダイス』は数多くあり、だいたい、有名な山の周辺に集中しています。
登山道脇に、児童プールとか、バンガローとか、バーベキューハウスとかをよく見かけますが、それがつまるところ『パラダイス』。
日本の『パラダイス』と若干異なるのが、経営的に成立していることが多いところ。
父親が登山している間、母親が幼い子供の面倒をみる場所として、そこそこ需要があるためです。
韓国の『パラダイス』乱立の背景に、定年が40歳という事情あり
韓国に一般庶民の経営する『パラダイス』が数多く存在する背景には、多くの企業の定年が40歳であるということと無関係ではありません。
韓国の企業の勤務は過酷です。
国民皆兵の韓国では、軍隊式の企業統治が当たり前。
日本の基準でいうところの、パワハラ、セクハラというものは、定義そのものが存在しないため、過酷なまでにあるのが当たり前と考えればよろしい。
40歳で定年退職できなければ、身体の健康と、精神の健康を害してしまいます。
定年退職後、その反動から、自己満足感満載な珍スポットを作ってしまうのは無理なからぬこと。
ただし、強引に採算がとれるところまでもっていくところ、よほど会社勤めに戻りたくないという強い意志を垣間みることができます。
大統領や財閥の総帥も作ってしまう『パラダイス』
さて、大統領や財閥の総帥も、庶民に倣って『パラダイス』を作ってしまうのは、これまた韓国ではお馴染み。
仁川国際空港、ソウル・セントラル・バスターミナルも『パラダイス』感満載なのは韓国にはそういった文化があるためでもあります。
ちなみに、韓国人は手の抜き方、力の抜き方が上手なので、巨大ハコモノリゾートのような、やたら手間のかかる施設の運営を得意とします。
富栄済州リゾート 富栄建設が持てる技術を採算度返しで投入した巨大リゾートホテル
複数棟あるように見えて、全部1つの建物で、1km四方ある。
中は巨大立体迷路の様相を呈していて、ホテル従業員の道案内がないと確実に迷子になる。防災上、簡単に外へ出られるようになっているが、自分の部屋に戻るのが容易ではない。うっかり外に出て迷ったら、夜中でも外周を歩いて、スタッフのいるフロントまで行くしかない。
本当はこうするつもりだったらしい。コンベンションセンターを設計図どおりに作ったところで、こりゃ無茶だということに気付いて、計画変更(大幅縮小)したらしい。ただ、現行のホテルでも充分巨大ということからみて、原案がどれほど無茶苦茶か想像を絶する。
調子こいた感が韓国人からの反感を買った富栄済州リゾート
今回紹介する富栄済州リゾートは、済州島の西帰浦市内の中文洞に、1980年代から韓国観光公社によって開発が進められた中文観光団地の中にあります。
お隣の済州新羅ホテル(リゾート)と比較して、財閥の総帥が調子こいて作った感が濃過ぎて、韓国人の間でも賛否両論(どちらかというと反発する人多し)なリゾートです。
ま、同じ金額の滞在費ならば、予約が埋まっていない限り、済州新羅ホテルに行くに決まってますがな。
建物としては超デラックスリゾート
ただし、ホテル運営は素人なので、そのへんが不人気の理由
済州新羅ホテル。
人気が高すぎて、予約はなかなかとれないのよ。
そんなときアテになるのがお隣の富栄済州リゾートというわけ。
日本には、もっとひどいのがあるんだけれど・・・
富栄済州リゾートの評価できる点は、アッパレなほど能天気な成金趣味。
全然嫌味がないんですね。
ただし、何でもかんでもサービスに課金しようとするのはやめてください。
それでなくても、このホテルで一番人が集まるのはコンビニというぐらいなので、このこのホテルの提供する中身の伴っていない超高級リゾートというコンセプトは宿泊者からは受け入れられておりません。
日本にも、大企業のくせして、個人商店の体質なのでやり方が酷く、得意先や銀行団が様々な場面で呆れかえる程で、潰れればよいのにと思われてはいるが、その悪影響が多方面にでかすぎるがゆえに倒産されるのも困るまさしく厄介な会社はあります。
有名なのは鹿児島(指宿、南大隅といえば企業名がわかる人にはわかるくらいに有名)にありますが、そこは日本だけあって、アッパレなほど能天気な成金趣味すらなく、低レベルなサービスでひたすら効率良くお金をかき集める集金マシーンと化しているような感じ。
地元民は早く天罰が下らないかと、決して口外できないが、腹の底では、密かに願っているという感じであります。
ホテルの床は滑ってコケないように、汚れたら取り替えがきくように、絨毯敷きにするのが19世紀からの習わし。ココはそんなもの無視で総大理石のエントランス 。
総大理石のフロント
普通のホテルのフロントがなぜ狭くて、天井がなぜ低いのかわかっていないところが富栄建設
メインダイニング いくらお金持ちでも、食事は西帰浦市内のさしみ屋で食べた方が、安くてうまくて量が多いに決まっているので、ほとんど利用がないダイニング。1食2〜3万円ってとこ。
メインエントランス この地下3階に駐車場がある。
決して職員のサービス精神がないわけではなくて、むしろサービス精神は旺盛。
ただ、この総大理石造りの施設にしてはやることが安っぽかったりする。
電飾も安っぽさ全開。
そのアンバランスさ加減が、このホテルの魅力だったりする。
庭からの風景 実は電気がついていない部屋(空室)が結構ある
ホテルの全景写真が少ない理由はなんとなくわかる。
客室廊下 建物の真ん中付近でも外光が入るよう吹き抜けの穴が空いている。
ちなみに、この廊下の上は屋外プール。2階下は駐車場。
建物とみせかけて屋外プール
隣の赤い屋根の背の低い小さなこじんまりとした建物が連なっているのが済州新羅ホテル(リゾート)
済州新羅ホテルはものすごく有名だけれど、実は、かなり小さなホテルなのである。
巨大ハコモノの富栄済州リゾートとは真逆のコンセプトのホテルであることがわかる。
客室は普通。ものすごい建物にしては、客室はごく普通。