大韓民国観察記Neo

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

アメリカに匹敵するキリスト教大国 大韓民国

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東方正教会イエス・キリストのイコン。キリスト教神学を1枚の絵で説明するためのもの。イコンとは、パソコンのアイコンと同義。イコンは仏画と違って、絶対に拝んではいけないものと戒律で規定されているが、拝んでしまう人もいる。ICとXCはヘブライ語の神の名前 יהוהギリシャ語転写。手の3本の指は父、子、聖霊なる神の三位一体を表す。十字の本は旧約聖書のメシヤ預言。赤い服は人間の罪。青い服は罪を覆い、清いものとする存在。後光は神性。後光の十字架は、磔刑の死からの復活を表す。顔のデザインは、男性らしければ、どうでもよいことになっているが、いかなる実在の人物に似せてもいけないルールになっている。


一般的に儒教の国と言われる大韓民国。実はキリスト教国なんです。

韓国統計庁が2005年発表したところによると、韓国で何らかの宗教団体に所属している人は人口は総人口の53.1%を占め、無宗教という人46.9%より多くなっています。

無宗教。または正月は神道、結婚式はキリスト教、葬式は仏教と都合により宗教が変わる御都合主義が圧倒的に多い日本とは違い、相当に宗教に熱心です。

宗教別にみると、おおよそ

仏教     22.8%
長老教    19.2%
  統合系 7.5%
  合同系 8.6%
  高神系 1.4%
  韓国系 1.6%
天主教    10.9%
監理教    3.9%
聖潔教    2.5%
浸礼教    1.5%
純福音    0.8%
救世軍    0.7%
聖公会    0.3%
儒教     0.2%

となり、ぜんぜん儒教の国ではありません。

 

韓国伝統の巫教(ムダン)は統計に載らないほど少数

韓国に行くと、大々的に社会問題化している韓国伝統の巫教(ムダン)は、統計数字にも載らないほど少数であって、問題の大きさの割には、まったくといって、教勢はありません。

 

韓国は仏教国か?

では韓国は仏教国かというとそういうわけではありません。
これは、韓国の宗教統計のとりかたの問題からくるもので、この統計結果の翻訳を直訳ではなく、意訳してみましょう。

仏教   22.8%
長老教 (プレズビテリアン系プロテスタント)  19.2%
   統合系(エキュメニカル派自由主義神学)  7.5%
   合同系(福音派福音主義神学、一部にディスペンセーション神学)  8.6%
   高神系(改革派:契約神学)  1.4%
   韓国系(スコットランド改革派:契約神学)  1.6%
天主教 (カトリック)  10.9%
監理教 (メソジスト系プロテスタント)  3.9%
聖潔教 (ホーリネス系プロテスタント)  2.5%
浸礼教 (メノナイト系プロテスタント)  1.5%
純福音 (ペンテコステ派プロテスタント)  0.8%
救世軍 (バプテスト系プロテスタント)   0.7%
聖公会英国国教会)  0.3%
儒教  0.2%

一目で見てわかるのは、赤で表記したキリスト教が目立つことなのです。

こうなる背景には、仏教の9割以上が禅宗曹渓宗であって、ほとんど念仏宗がないということで特に項目分けが必要ないこと。
キリスト教徒については、聖書をどの程度尊重するか、入信の基準、ユダヤ教との関係の定義、預言書の解釈といった神学的な部分で非常に対立が激しく、同じ宗教として分類してもらっては困るという意見が主流であるため、別な宗教でカウントされているという事情があります。
日本だと、キリスト教徒の総数で1%以下なので、あえて分類するとすれば、カトリックプロテスタントぐらいしか統計には載ってきませんが、韓国だと国民の4割近くが教会籍を持っている(教会側が公式にメンバーだと認定する)熱心なキリスト教なので、こういうことになります。
日本と同様に、教会側が認定しない自称キリスト教徒まで統計に入れたら、すごいことになります。

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韓国のキリスト教会      ものすごい数である。
離島や軍事的駐屯地にも複数存在する。日本ではこのことがあまり知られていない。
軍隊の教会では、日曜日の午前中礼拝がある。教会備え付けの聖書は、余白が真っ黒になるほど落書きだらけなのであるが、その落書きをよく見ると、兵役中、誰も教えてくれないが、やばいこと、注意をしたほうがよいことなど、上官の噂、上官の人事評価など、有益な裏情報がいっぱい書いてあるそうだ。で、入営前は無宗教だった人でも、兵役中は、軍隊内の教会に行く人が多い。