大韓民国観察記

韓国の、どうでもいい、重箱の隅をつつくブログ。

御馳走攻めの芸術、 韓定食

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圧巻 全羅南道韓定食(一人分)
韓定食にもいろいろな流儀があるが、一般的に、ソウルの韓定食が朝鮮王の食卓の伝統を色濃く反映しているが、そもそも、歴代の朝鮮王は、唐辛子を受けつけないほどに胃腸が弱かったので、ソウルの韓定食が最も皿数が少なくみすぼらしいといわれている。そして、韓国の穀倉地帯、農林水産業の中心地である全羅南道韓定食が最も皿数が多い。
事の善悪は、大部分、人の感情によって決定されてしまうものだから、人の感情に訴えれば、黒いものも白くなるという韓国伝統の処世術がある。
こんな韓定食は、何を目的に供されるのかというと、賄賂である。露骨に賄賂である。賄賂というと、お金をイメージする人も多いと思うが、貨幣経済がしっかり整備されていてこそ、お金が賄賂になるのであって、物を売ったり買ったりが自由にできない経済が未発達な社会では、お金は数字が書かれた紙屑、金属屑でしかない。古代ローマにおいても、このようなローマ定食が存在し、重宝されたらしいが、食べ物こそが、どんな未発展の文明を相手にした場合でも通用する万能な賄賂となり得るのである。

 

食材を犠牲にして難問を解決する。これも朝鮮民族4000年の歴史の知恵

一分の隙も見せず、客を御馳走攻めにして、とっとと返すという韓国料理の闇

この、韓国料理のアートには、苛酷な使命が課せられていました。
中国からの甚だ厄介な使節を御馳走攻めにして、国家の命運に関る懸案事項をうやむやに葬り、とっとと返すという厄介払いの役割を担っていたという闇の歴史がありました。

現代の韓定食にも、客を御馳走攻めにして、懸案事項をうやむやに葬り、とっとと返すという韓国料理の陰の性格が見え隠れします。

当然のことながら、現代の韓定食にも、客に大量の料理皿を見せつける演出があり、文句のつけようもない山海の珍味が盛られ、どこから箸をつけてよいやら迷います。

韓定食の場合、基本的に、ご飯と汁物以外は、すべてつまみであり、主菜も副菜もへったくれもありません。

食べたければ食べる。
食べたくなければ食べない。
それでよいのです。

では、ご飯と汁物はきちんと食べる必要があるのかというと、これもそうでもない。
ご飯と汁物はきちんと完食すると、おかわりが運ばれてくる段取りになっています。

一分の隙も見せず、客を御馳走攻めにして、とっとと返すという韓国料理の闇は、ここに極まります。

 

食材を犠牲にして人間の延命を図る処世術、これが韓定食

これでは食材の無駄じゃないかという批判は当然でてくると思われます。
確かに、韓定食は、ここで出される食材はすべて無駄になることが前提。
これら料理はすべて捨てることが前提になっています。

しかし、歴史上、韓定食の背後には、数多の命運がかかっていたことが普通でした。
現代でも、戦争が絡む外交交渉など、多くの人の命が懸かっている厄介事、懸案事項は山のようにあります。

このような厄介事を食材を犠牲にすることで円滑に乗り切り、数多の人間の延命を図る、韓定食は朝鮮王朝が多用した一つの処世術なのです。
現代のビジネスシーンでも、こういう需要は根強く存在するがゆえに、韓定食は消滅しないのです。

 

本当に食材を無駄にするのかというと、実はそうではないところが韓国流

ちなみに、中国からの甚だ厄介な使節を御馳走攻めにして、役割を果たした料理はどうなったかというと、建前上廃棄とされましたが、実際には庶民に下賜されました。

現在の韓国でも、この伝統は受け継がれており、食堂などで客が箸をつけなかった料理は、廃棄せず、客の要望があれば、パックに詰めて持って帰ってもらい、そうでなければ、店の従業員が持って帰ってしまうということがよくあります。

それで食中毒が起こったらどうするのか・・・日本なら、持ち帰らせた食堂の責任が追求されますが、韓国の法律では、客が料理を持ち帰った場合、客が食中毒を含め、全責任を自己責任で負うことになっています。

そもそも、韓定食は、最初から、余り物を持って帰りやすいように工夫されており、漬物、煮物、佃煮、ゴマ油和え、コチュジャン和えの皿が多数を占めるというのもそのためです。

日本では、食べなかった料理も客の所有物で、食べないということは、廃棄を命令されたという解釈なので、店の従業員が持って帰ってしまうと、窃盗の現行犯で警察に通報、一発懲戒免職という考え方です。

この弊害として、日本の料理は、無駄の発生しないように、ギリギリの量を提供するようになっていくわけです。

一方、韓国では、食べすに、持ち帰りもしなかった料理は、法的に、客が所有権を放棄したことになるので、店員が持って帰っても、窃盗罪は成立しません。

ここは日本と韓国の法律の大きな相違点になります。

その分、余ることを恐れずに、客に料理を提供するという韓国料理独特のスタイルが成立することになるわけです。